ベリル
ベリルの種類には、際立った緑のエメラルド(エメラルドを参照)、ブルーのアクアマリン(アクアマリンを参照)などがある。この他に石色に関連した独自の名前を持つ変種が存在する。 ヘリオドール : 石名は『太陽の恵み』という意味の2つのギリシャ語に因んで名づけられた。石色は黄金から明るい黄緑、250℃で退色する。石色の黄色味は鉄分によるものである。発見は1910年ナミビア、この時『新種の石』とされたが、ブラジルやマダガスカルでは同じ色のベリルがかなり長い間前から知られていた。イエローベリルとヘリオドールの明確な違いはない。 モラゴナイト : 石名は米国の銀行家であり宝石愛好家であったJ.-P. モルガンにちなんで名づけられた。石色は紫から桃色、バラ色で、別名ベリルローズと呼ばれる。インクルージョンを含むものは稀。石色はマンガン成分によるものである。通常結晶体や結晶塊で産出する。. ゴッシェナイト : 石名は、この石が初めて発見されたゴッシェン(アメリカマサチューセッチュ州)にちなむ。無色の輝きのあるベリルで、しばしば再結晶化したものである。. ビキシバイトは希少な石であり、鉄とマンガンの酸化鉱物であるビクスビアイト(bixbyite)との混同に注意が必要である。非常に明るい赤色で(マンガン成分による)、不透明、宝石として売買されるもので1,2カラットになるものはめったにない。六角柱状の結晶をつくり、先端にはまれに5cmを超える長さのひび割れた2つのピナコイド(卓面)の先端を持つ。